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ブラックスワン第17話
物語「ブラックスワン」1年と2ヶ月ぶりに再開しまーす。

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<今までのあらすじ>
地下の世界で古着屋を営むジャーニー。
生活は楽じゃないけど、相棒のマダラウサギのプッチと
つつましくもそれなりに楽しく生活しています。

ある日、地上から流れてきた古着といっしょに、
悲しそうな意思をたたえた、
革ジャンをきた男の人形が紛れ込んできます。
ジャーニーはその人形が現れた事によって、
かつて人生をかけて愛した男、忘れようとしても忘れる事の出来ない男、
モウルとの出来事をおもいだすのです。

数年前のこと、、、

地上からやってきた薬売りのモウルと出会い、
すぐに愛し合うようになった二人。
優しくシャイなモウルの愛情により、たまにしか会えないものの
幸せにくらしていました。
でもやがてジャーニーは、モウルがこの地底界に来たときしか会う事が出来ない事に
淋しさと不安を感じるようになり、
自分も地上界に行って、一緒にくらしたいとモウルに話すのです。
しばし二人は明るい未来を夢見ますが、
突然モウルはだまりこみ、「やっぱりそれは無理だ」というのです。


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ブラックスワン第17話



ジャーニーが不安におののきながら訳をききますと。
モウルは暗い声で、
「エンマさんがおるんよ」
と答えたのです。

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モウルの住む地上とジャーニーの住むこの地下の世界には境界線があり、
通常それはだれにも越える事はできないのだそうです。
世の常識、天の掟なのです。

しかし、人々はまだ見ぬ世界へ強烈な希望を抱き、
様々な手で二つの世界の境界を越えようとするのだそうです。
そのような者達を許す事なく、ずっと見張っておられるのがエンマ大王様だというのです。

「だってモウルは行ったり来たりしてるじゃない」
「そうなんだよ。こればっかりは不思議な事に俺もわからんが
 なぜかいつの間にか、行ったり来たりできるようになっちまったんだよ。
「。。。。。」
「多分薬売りだからだと思うんだ。。」
「。。。。。じゃあ、わたしも薬売りになったらいいんじゃないの!!」
ジャーニーは前のめりになってモウルに詰め寄ります。

「一つの職業に一人だけという掟らしい。」
モウルのような場合はほんとうに希少な例なのだそうです。

ジャーニーはモウルの世界に行って一緒には住む事が出来ないのかと思うと、
絶望的になり悲しくて悲しくて泣き崩れます。
今はちょくちょく会いにきてくれるモウルですが、
やはり心のどこかで、いつかモウルがこの地底の世界に来なくなってしまうのではないか。。
という底知れぬ不安があるのです。

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いつも、モウルが来てくれるのだけを待つという状況にとても疲れてしまっていたのでしょう。
会いたい時に会えないというのは、悲しいものなのです。



つづく
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by bombois | 2009-08-31 23:59 | ブラックスワン
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