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カテゴリ:ブラックスワン( 21 )
ブラックスワン 第21話
まっ二つに割れたエンマ大王の中から強烈な光がさし、
ジャーニー達は目がくらみ、床に倒れ込んでしまいます。

やがて、、
光が消えたと思ったら、
中からほどほどにダンディなおじさんが、
トコトコと現れたのです。
「やーどうもどうも、エンマ大王ともうします。」
「ぶっわっ〜〜〜〜〜〜!!」
ジャーニーは驚いたのなんの。

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だって最初に見た巨大で真っ黒でおそろしいエンマ大王は
ただの石像、作り物。
それで今目の前にいるどこにでもいるようなおじさんが、
正真正銘の本物のエンマ大王だというのですから。
「君がジャーニー君だね?今日はよろしくねえ。
 わたしはね、今日ほんとにたのしみにしてたんだよ〜。
 着替えたらさっそく始めてもらおうかな〜。あ、楽屋そっちだから。
 ふふふ〜。」
と言ったかと思うと、エンマ様は見物席の方に行ってしまいました。


楽屋に向かう道すがら、ジャーニーは思います。
(エンマ大王。。なんて澄んだやさしい眼差しなんだろう?
 それともイッちゃってる感じかしら?
 ど、どちらにしても、あなどれないわ!あんなド派手な登場の仕方するし!
 はー、びっくりしたわよ。)
ジャーニーは更に気を引き締めそして緊張は最高潮に!


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by bombois | 2009-10-30 21:13 | ブラックスワン
ブラックスワン第20話
いよいよ地上行きの審査の日がやってきました。
会場には噂を聞きつけた人達が大勢来ています。
テレビ局やメディアの人達もわんさとやってきました。

ジャーニーの一行も会場に到着です。
会場の中に入ると、そこにはすでに大きな玉座に鎮座した
エンマ大王が待っていました。
ジャーニーは仁王立ちになり、声を張り上げ叫びます。
「やい!エンマさん!たのもーーーー!!」
しかし、エンマ様は何も答えません。
ジャーニーはもう一度叫びます!
「エンマさんよう!たのも〜〜〜〜〜〜!!!このジャーニー様が
 目に入らないのかい??」
エンマ様はまたしても何も答えず、身じろぎひとつしないのです。
「き〜〜〜〜!!なんとかいいなさいよ〜〜〜!!」

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ジャーニーがひとりエキサイトして叫びちらしていると、
やがてどこからともなく、
ごごごごごごご〜〜〜〜〜〜〜〜と
地響きのような音とともに、エンマ様がまっぷたつに割れていきます!
「ギャ〜〜!!なに〜〜〜??まぶしーーーー!!」

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by bombois | 2009-10-09 21:47 | ブラックスワン
ブラックスワン 第19話
地上へのパスポート審査の日まで、大変な練習の日々がつづきました。

「あんたー!大金もらったんだろー?
 しっかりしてよ!」
「ちょっと、あかちゃん!!赤ちゃんだからって容赦しないわよ!!」
「もう少し痩せてよねーー。ビジュアルも大事なんだから!!ふんがー!!」
ジャーニーは上手く行かないとメンバーをなじります。

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ジャーニーはなんだかブスな顔になってきました。
いつもピリピリ苛立っています。
その顔をモウルは見たくありません。。
かわいくって、素直だったジャー二ーの笑顔がすきなのに
愛する人の醜い顔はモウルを萎えさせます。
(なんで今までのままじゃいけないんだろうなー。
 俺は変わらずジャーニーに会いに来るのになー。。)

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モウルは正直、ジャーニーがパスポートを手に出来なくても、
出来てもどちらでもよくなっていました。
こんなことは早く終わって、またもとのかわいいジャーニーに
戻ってほしいのです。
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by bombois | 2009-09-10 00:27 | ブラックスワン
ブラックスワン 第18話
悲しんで泣いているジャーニーを見ていたモウルでしたが、
相当迷ったあげくにいいました。

「ジャーニー、でも一つだけ方法があるときいたんだ。」
「なに?!早く言ってよ!」
ゲンキンなものです、ジャーニーはすぐに泣き止み方法を聞きます。

「その方法は。。。その方法は。。。。
 そ、それは、、、そそそそそ、、
 そそそそそ、そー、そー、そそそれは。。。」
「はやく。」
ジャーニーがすごみます。
「そそそそそそそそ、それは、エンマさんを楽しませる事だそうだ!!」
「え〜〜〜〜!!どういうこと〜?体?!いやよ〜〜!!!」
ジャーニーはわめき散らします。
「ちがうんだ、音楽でだ!!」

**********************

エンマ大王様は音楽が大好きなのだそうだ。
そしてエンマ様を楽しませ、感動させる事が出来たら、
地上界へのパスポートがもらえるというのです。

しかしエンマ大王様は並大抵のレベルの音楽では楽しくならないお方で
今まで数多くの者達が、エンマ様を楽しませようとしましたが、
ここ2000年間で2〜3人の者のみ。

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しかも、恐ろしい事にその挑戦に失敗した者には死にはしないが
不幸が訪れるというのです。

「な、なんてリスクの高い挑戦なんだろう。。」
ジャーニーはつぶやきます。
しかし、今のジャーニーにとって一番の不幸は
モウルが来てくれなくなり、もう二度とモウルと会う事が出来なくなる事です。
それこそ地獄です。
モウルを信じていればよいのに、どうしても悪い事を考えてしまうのです。

やはり自分もパスポートを手にして、モウルの生活している地上の世界に
行けるようにならなくてはと強く思うのです。



「私、エンマ大王様に挑戦するわ!そしてパスポートをとって
 地上でモウルと暮らすの!!」
ジャーニーはバンドを組んで最高にかっこいいプレイを見せつけ、
エンマ大王を楽しませてやろうと決心しました。
心配するモウルを説き伏せ、エンマ様に依願状をだしました。
10日ほどでエンマ大王から3ヶ月後にジャーニーのパスポート審査
を行うと言う返事がありました。


**************************


ジャーニーはたまご業で成功し、財を成し、時の人。大資産家です。
お金にモノを言わせて、超一流のアーティスト、楽器、機材を集めにかかります。 
金に糸目は付けません。そしてみんなお金を前にすると、
以外とあっさりいうことをきくのです、
最高のモノを得るにはそれ相当のお金が必要なのです。

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ジャーニーのバンドは最高のバンドになりましたが、
大切なメンバーをとられた人達もいたので、
悲しんだ人達もいました。
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by bombois | 2009-09-01 19:01 | ブラックスワン
ブラックスワン第17話
物語「ブラックスワン」1年と2ヶ月ぶりに再開しまーす。

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<今までのあらすじ>
地下の世界で古着屋を営むジャーニー。
生活は楽じゃないけど、相棒のマダラウサギのプッチと
つつましくもそれなりに楽しく生活しています。

ある日、地上から流れてきた古着といっしょに、
悲しそうな意思をたたえた、
革ジャンをきた男の人形が紛れ込んできます。
ジャーニーはその人形が現れた事によって、
かつて人生をかけて愛した男、忘れようとしても忘れる事の出来ない男、
モウルとの出来事をおもいだすのです。

数年前のこと、、、

地上からやってきた薬売りのモウルと出会い、
すぐに愛し合うようになった二人。
優しくシャイなモウルの愛情により、たまにしか会えないものの
幸せにくらしていました。
でもやがてジャーニーは、モウルがこの地底界に来たときしか会う事が出来ない事に
淋しさと不安を感じるようになり、
自分も地上界に行って、一緒にくらしたいとモウルに話すのです。
しばし二人は明るい未来を夢見ますが、
突然モウルはだまりこみ、「やっぱりそれは無理だ」というのです。


******************************

ブラックスワン第17話



ジャーニーが不安におののきながら訳をききますと。
モウルは暗い声で、
「エンマさんがおるんよ」
と答えたのです。

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モウルの住む地上とジャーニーの住むこの地下の世界には境界線があり、
通常それはだれにも越える事はできないのだそうです。
世の常識、天の掟なのです。

しかし、人々はまだ見ぬ世界へ強烈な希望を抱き、
様々な手で二つの世界の境界を越えようとするのだそうです。
そのような者達を許す事なく、ずっと見張っておられるのがエンマ大王様だというのです。

「だってモウルは行ったり来たりしてるじゃない」
「そうなんだよ。こればっかりは不思議な事に俺もわからんが
 なぜかいつの間にか、行ったり来たりできるようになっちまったんだよ。
「。。。。。」
「多分薬売りだからだと思うんだ。。」
「。。。。。じゃあ、わたしも薬売りになったらいいんじゃないの!!」
ジャーニーは前のめりになってモウルに詰め寄ります。

「一つの職業に一人だけという掟らしい。」
モウルのような場合はほんとうに希少な例なのだそうです。

ジャーニーはモウルの世界に行って一緒には住む事が出来ないのかと思うと、
絶望的になり悲しくて悲しくて泣き崩れます。
今はちょくちょく会いにきてくれるモウルですが、
やはり心のどこかで、いつかモウルがこの地底の世界に来なくなってしまうのではないか。。
という底知れぬ不安があるのです。

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いつも、モウルが来てくれるのだけを待つという状況にとても疲れてしまっていたのでしょう。
会いたい時に会えないというのは、悲しいものなのです。



つづく
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by bombois | 2009-08-31 23:59 | ブラックスワン
ブラックスワン第16話
久しぶりの休日、2人は部屋でくつろいでいます。

「いろいろ忙しいけど、仕事楽しいし、みたされてるわ〜。」
「おー、いいねー、ジャーニー、やっぱあれだ、
 卵屋商売始めてから、輝いてるっつうの、き、きれいだよ。」
「きゃ〜ほんと?ありがとー♪♪
 わたし、モウルに感謝してるよ。だって卵屋さん始められたのも
 もとはモウルが植物園作ってくれて、ニワトリ持ってきてくれた事が始まりだし、
 モウルのお陰だよ。」
「ジャー二ーにそういう才能があったんだよ。」
「いえいえ。ドゥフフ〜♪
 あーん。。でもモウルと会う時間がほっんと少なくなっちゃった。。
 モウルも最近あんまり来てくれないし。。」
「ジャーニーが忙しいからなー。。あんまり来てもあえないでしょ。」


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ジャーニーはもっとモウルと一緒にいられないかと考えをめぐらせます。

「あ!そうだ!」

ジャーニーはモウルの生きる地上の世界でも卵屋事業をはじめれば、
モウルが来るのを待っていなくても、もっと一緒にいられると考えたのです。
もちろん、地上にはサンサンと輝く太陽があるので、
おいしい卵もあるでしょうが、商売のやり方として自分のメソッドは
成功するとふんだのです。

「ね、だって地上には、いけてるゆで卵スタンドってないでしょー?
 まずはそこから!」
「んー、なーるホド。。ジャーニーがそういうならいけっかもしんね。」

ふたりは新しい希望に胸を弾ませこれからの事を話し合いました。
ところが急にモウルが暗い表情になりポツリと言いました。

「やっぱ、ムリだ。」

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つづく
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by bombois | 2008-06-28 14:05 | ブラックスワン
ブラックスワン15話
産んだばかりの卵は、栄養価が高く
日光のあたらないこの世界の住人には信じられないくらいの
おいしさでした。

ジャーニーの卵屋さんはバカ売れ!!
大変な人気となり、
「そうねー、もうちょっと何か発展してみようかしら?」
と考えたジャーニーはゆで卵屋さんの屋台を始めました。
すると、こちらもバカ売れ!!
連日行列の耐えないお店となったのです。

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もともと商売っけのあったジャーニーは、
次はこれやってみようかしら?
という具合に、卵レストラン、卵酒パーラー、卵の殻肥料
卵エステ、卵燃料の開発と、どんどん商売を広げていき、
そして全部、バカ売れ!!!
あっと言う間に時代の寵児となりました。


つづく
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by bombois | 2008-06-24 14:01 | ブラックスワン
ブラックスワン14話
ジャーニーにはマダラウサギのお友達が出来ました。
名前をプッチと付けてかわいがります。
モウルが来ないときもプッチがいるので、
独りの時とは比べ物にならないほど淋しくなくなりました。

「ねえプッチ、わたし前は淋しいなーとかあんまり思ったことがなかったんだよね。
 だって物心ついた時には一人で暮らしてたし、そんなもんだと思ったしね。
 でも、モウルと出会ってからは、淋しさに耐えられなくなったの。
 なんとか耐え忍んでるけど、会えないときなんかけっこ〜〜〜きついよ。
 淋しいって感情がいろいろあることがわかったよ。」
「うふふ、、そ・れ・が〜、『恋』なんでしょ?」
「え〜〜?!なっまいきー!なんで知ってんの?そんなこと!」
「モウルも同じ亊言ってたよ〜」
「きゃー!マジで〜〜!!」
ジャーニーとプッチがふざけているところにモウルがやってきました。
「うっす、ジャーニー、これ飼ってみて。」
モウルはニワトリをもってきました。

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ニワトリは植物園の害虫を食べるし卵も生むし、
なかなかかわいいのでいいんじゃないかとモウルは考えたのです。



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最初はツガイだったニワトリは今や10羽ほどに増え、
卵もジャーニーとプッチが食べるのには多すぎるほどです。
ジャーニーは食べきれない卵を友達にあげたりしているうちに、
ジャーニーんとこの卵はたいそうおいしいと噂になり、
遠方からも卵を譲ってほしいという人達が訪ねてくるようになりました。

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「ねえねえモウル、なんだか結構卵が売れるようになってきたんだけど。。」
「そうだな、なんか売れてるな。・・・・・ジャーニー、卵屋になれば?」
とそんな軽い感じでジャーニーは卵屋さんを始めました。
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by bombois | 2008-05-19 22:18 | ブラックスワン
ブラックスワン13話
それからモウルは、ジャーニーのところに来る時には
次々と植物を運んできました。
ジャーニーのために作った植物園を更に充実させるためにです。
「これが『星の林』、で、これが『ミドリノタイコ』かわいいっしょ?
 で、こっちが『コピアポア・アウレイスピナ』『火祭りの光』
 『白星』『黄金の波』『ディスコカクタス・インシグニス』
 『エケベリア・ラウイー』」

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「みんな名前がおもしろいんだね〜」
「ん?うん。こっちだと自然があんまりないから、この植物達から地上の
 景色が想像できっかな。なんてな。
 あと、これジャーニーに新しい友達。」
「きゃ〜〜〜〜!かわい〜〜〜!!!」
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by bombois | 2008-05-17 05:02 | ブラックスワン
ブラックスワン12話
「きゃああああ!!!まぶしーーーー!!!」
ジャーニーはまぶしさのあまり目を覆いうずくまります。
「ジャーニー、ジャーニー、大丈夫かい?」
やさしいモウルの声。
「ゆっくり目を開けてみな。」
ジャーニーはモウルの声にすこしは落ち着き、言われたとおりに
ゆっくりと覆っていた手をはずし、そして目を開けます。。

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「。。。。。。。。」
「どうだいジャーニー、植物園!あと上を見てみ!これが空!」
天井の丸い窓からは光瞬く水色の空がみえています。
「こ、これが空なんだ。。な、なんていうか、とにかく眩しくって。。」

ジャーニーの住むこの地下の世界は常に暗くこんな色彩がなかったので、
ジャーニーは正直なんと言い表してよいのかわからないのでした。
でもなぜか自然にジャーニーの目からは涙があふれてとまりません。
「うう、、ブルブル!!モウル、、なんか凄まじくありがとう。空きれい。。」
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by bombois | 2008-04-18 02:31 | ブラックスワン